目次 [閉じる]
借金返済に困って任意整理をご検討されている方の中には、銀行口座が凍結するケースについて情報を得たい方もいらっしゃると思います。
この記事では、任意整理で銀行口座が凍結してしまうケースについて解説します。
任意整理とは
任意整理とは、債務整理を行う方法の一つであり、債権者と直接交渉して将来発生する利息カットや借金の減額などについて決めることです。
任意整理は他の債務整理の方法(自己破産、個人再生など)とは異なり、裁判所を通す必要がなく、柔軟に対応できる特徴があります。
ただし、特定の銀行口座は凍結される恐れがあるので注意が必要です。
任意整理で銀行口座が凍結されるケースとは
任意整理で銀行口座が凍結されるケースとは以下のような場合です。
口座のある銀行からの借入を任意整理した場合
口座を開設している銀行から借入をしており、その借入を任意整理の対象にした場合は銀行口座が凍結される可能性があります。
債権者(お金を貸した銀行)は、少しでも債権を回収するために、債務者の銀行口座を凍結して口座預金を借金返済にあてます。
銀行口座と同系列の消費者金融からの借入を任意整理した場合
銀行口座と同系列の消費者金融からお金を借りた場合には、該当する銀行口座も凍結される可能性があります。
たとえば、消費者金融のアコムは三菱UFJ銀行系、プロミスは三井住友銀行系、レイクはSBI新生銀行系というように、それぞれ該当する銀行口座を開設している場合は凍結されることがあります。
任意整理しても銀行口座が凍結されないケースとは
任意整理しても以下に該当する場合には銀行口座は凍結されません。
任意整理の対象にならない銀行口座
任意整理の対象にならない銀行口座は凍結されません。
任意整理を行う際には、整理したい借金の選択が可能となっており、特定の銀行を任意整理から除外すれば口座が凍結される心配はありません。
たとえば、A銀行とB銀行の口座を持っており、双方の銀行から借入をしている場合、B銀行を任意整理の対象から除外すればB銀行の口座は凍結されません。
借入をしていない銀行口座
基本的に借入をしていない銀行口座は凍結されません。
任意整理は借金返済を目的としているため、借入をしていない銀行口座が凍結されることはありません。
任意整理で銀行口座が凍結されるとどうなる?
任意整理して銀行口座が凍結された場合は、以下のようになります。
口座預金が相殺される
口座が凍結されると、口座の預金残高は借金と相殺(借金と預金残高を差引して帳消しにすること)されます。
銀行は、債権を回収するために債務者の口座を凍結し、少しでも損失を減らそうとします。
たとえば、銀行に対して100万円の借金返済が残っており、口座預金が20万円ある場合には、借金と相殺して預金残高は0円になって80万円の借金が残ります。
代位弁済が終わるまで口座凍結は続く
基本的に銀行や消費者金融機関は保証会社に保証業務を委託しています。
そのため、口座凍結後に相殺しても借金が残っている場合は、保証会社が代位弁済を行うため、代位弁済が完了するまで口座凍結は続きます。
代位弁済とは、銀行に対して保証会社が債務者の代わりに返済することです。
また、借金額にもよりますが、一般的に代位弁済は1~3カ月程度かかるため、その期間中は口座凍結が続きます。
保証会社が代位弁済を実行した後は、口座の凍結が解除される場合もあります。
引出し・振込・引落しができない
口座が凍結されると、引出し・振込・引落しはできません。
銀行は口座預金の残高を借金と相殺するため、このような処理ができなくなります。
たとえば、公共機関や携帯電話料金などの引落しができないので、該当する機関や企業に連絡して対処法を相談する必要があります。
ただし、銀行によっては入金や窓口での引出しが可能なケースがあります。
銀行口座を強制解約される可能性がある
銀行によっては、口座開設時の契約内容に「返済不能になった場合」の注意事項が記載されている場合があります。
返済が滞ると契約違反とみなされることがあり、その場合は銀行側が契約違反を理由に口座を強制解約する可能性があります。
まとめ
今回は、任意整理で銀行口座が凍結してしまうケースについて解説しました。
口座のある銀行からの借入を任意整理の対象にした場合や消費者金融機関と同系列の銀行口座を持っている場合には、口座が凍結される可能性があります。
借金返済で悩みや不安を抱えているのであれば、法律の専門家でもある弁護士に相談することも検討してください。
- ひやま法律事務所にお任せください!
- ひやま法律事務所では多くの債務整理についての解決実績がございます。
まずはお気軽にご相談ください!
メール相談24時間受付中。LINE相談も可能です
06-4792-7550(営業時間:9:00~20:00)