借金の返済が困難になったときの最終的な手段として検討されるのが自己破産です。
自己破産をすれば、一部をのぞく借金の支払い義務が免除されますが、その引き換えとして生活にどのような影響が出るのか、不安を感じる方は少なくありません。
今回は、自己破産をしたらブラックリストに載るのかについて解説します。
自己破産は大きく2通りある
自己破産の手続は、裁判所が債務者の財産状況を判断し、大きく分けて2つのに分かれます。
どちらの手続きになるかによって、かかる費用や期間、そして生活への制約の度合いが変わります。
同時廃止事件
同時廃止事件とは、債務者が所有している財産が非常に少なく、債権者へ配当する原資がないと判断された場合に選択される手続きです。
具体的には、現金や預貯金、不動産などの資産価値の合計が、裁判所の定める一定の基準を下回る場合に適用されます。
同時廃止の特徴は、破産手続の開始と同時に手続きが廃止される点にあります。
財産を調査して現金化する役職である破産管財人が選任されないため、手続きが簡略化されており、比較的短期間で免責の決定を得ることが可能です。
管財事件
管財事件とは、債務者が一定以上の財産を所有している場合に選択される手続です。
管財事件となった場合、裁判所は破産管財人として弁護士を選任し、債務者の財産を詳細に調査し、現金化して債権者へ公平に分配する作業を行います。
管財事件になると、破産管財人との面談や債権者集会への出席が求められるほか、郵便物が管財人に転送される、居住地を離れる際に裁判所の許可が必要になるといった行動の制限が発生します。
また、管財人に支払うための管財予納金として、最低でも20万円以上の費用を裁判所に納めなければなりません。
手続きの期間も同時廃止に比べると長くなり、半年から1年程度を要するケースもありますが、適正な分配を行うためには欠かせない段階となります。
ブラックリストとは?
債務整理においてブラックリストという名称の名簿が公的に存在するわけではありません。
一般的にブラックリストと呼ばれているのは、個人のクレジットやローンの利用履歴を管理している信用情報機関のデータに、返済の滞納や債務整理といった事故情報が登録される状態を指します。
銀行やクレジットカード会社は、新しい契約を結ぶ際に必ずこの信用情報を参照し、その人物に返済能力があるかどうかを審査します。
事故情報が載っているということは、過去に約束通りに返済できなかった実績があると見なされるため、審査において不利な扱いを受けることになります。
自己破産をするとブラックリストに載る
自己破産を申し立てて裁判所から決定が出れば、その事実は信用情報機関に登録されます。
これは制度上の仕組みであり、個人の交渉によって掲載を回避したり、早期に削除させたりすることは不可能です。
信用情報機関は主に3つあり、それぞれ加盟している金融機関の業態が異なります。
JICC(日本信用情報機構)は主に消費者金融や一部の銀行、CICはクレジットカード会社や割賦販売業者、そしてKSC(全国銀行個人信用情報センター)は銀行や信用金庫が加盟しています。
自己破産をすると、これらすべての機関、あるいは事故情報を共有しているネットワークを通じて、掲載が行われます。
掲載のタイミングは、弁護士が受任通知を送付した段階、あるいは裁判所が破産手続の開始を決定した段階など、金融機関の処理によって前後しますが、免責が確定する頃には反映されていることになります。
ブラックリストはいつ抹消されるのか
ブラックリストの登録期間は、利用した金融機関の種類と、どの信用情報機関に情報が載っているかによって異なります。
一般的に、自己破産の場合の掲載期間は5年から10年とされています。
消費者金融やクレジットカード会社が加盟するJICCやCICでは、以前は5年程度で情報が抹消されることが一般的でした。
一方、銀行が加盟するKSCについては、かつては10年間情報が残ることが通例でした。
注意が必要なのは、2022年以降、各機関の情報の取り扱いルールが変更されている点です。
JICCやCICにおいても、債務整理の情報の起算点が契約終了や完済からカウントされるようになり、実質的に5年を少し超える期間掲載されるケースもあります。
また、KSCは現在も官報情報を収集しているため、銀行系のローンについては依然として10年という長い期間、自己破産の履歴が参照される可能性が高いです。
たとえば、7年が経過してクレジットカードが使えるようになったとしても、住宅ローンについては10年が経過するまで審査に通らないといった時差が生じることがあります。
事故情報が消えたかどうかを確認するためには、各信用情報機関に対して本人開示請求を行うことが可能です。
まとめ
今回は、自己破産の手続きの種類、ブラックリストの仕組み、そして事故情報が抹消されるまでの期間について解説しました。
自己破産によるブラックリストへの掲載は避けることができません。
そのため、5年から10年という一定の期間は借り入れなどができなくなります。
しかし、現状債務の支払いでどうしようもなくなっている場合には、自己破産を行った方が生活を建て直しすることができるといえます。
不安な方は、弁護士に相談することを検討してください。
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