ひやま法律事務所 > 過払い金 > 過払い金が発生する仕組みとは?

過払い金の返還請求を考えているが、過払い金が発生する仕組みを知りたいといった声をいただきます。
テレビCMなどでよく過払い金に関するものが放送されているため、現在借金でお困りの方は過払い金の返還を請求したいと相談にお越しいただくことが多くなっています。

しかし、過払い金は発生している場合とそうではない場合があるため、自身が過払い金の返還請求を受けることができるかどうか、当記事を参考にしていただけると幸いです。

 

◆過払い金とは?
過払い金とは、消費者金融などに対して、利息制限法で定められた上限金利を超えて払い過ぎていた利息のことを指します。

このような利息は「グレーゾーン金利」と呼ばれており、返還請求をすることで返金をしてもらうことができます。

グレーゾーン金利とは、出資法で定められた上限金利年29.2%と、利息制限法の上限金利年20.0%の間の金利のことを指します。

金利制限については基本的に利息制限法が適用されることとなっていましたが、貸金業者の多くが出資法の上限金利を利用していました。

出資法の上限金利を適用できていた理由としては、貸金業登録されていた貸金業者が特定の書面を交わし、借主が任意で利息を支払った場合には、借主も納得した上で利息を支払っているから出資法の金利を適用しても問題ないとする、みなし弁済を適用していたからです。

また、多くの貸金業者が出資法の金利を適用していた理由は、利息制限法よりも金利が高いというのもありますが、利息制限法は違反した場合には貸付が無効となるのに対し、出資法では違反した場合には刑事罰が設けられていたことも理由の1つとしてあげられます。

 

◆グレーゾーン金利の緩和
2006年にある判決が下され、貸金業者全体の流れが変わっていくこととなりました。
現在はアイフルに統合されている商工ローン「シティズ」から借入をしていた男性が、みなし弁済は違法であると主張した裁判にて、裁判所が事実上の強制であることを理由に無効と判断をしました。

この最高裁判決により、みなし弁済が成立する余地がほぼ無くなってしまい、グレーゾーン金利での貸し出しが実質的には無効となりました。

さらに2010年には出資法の改正も行われ、出資法での上限金利が利息制限法と同じ20.0%に引き下げられることとなりました。
この改正により、グレーゾーン金利で多く徴収した利息は、個人の利用者から貸金業者に返還を求められた場合、応じなければならなくなりました。

 

◆過払い金返還請求の対象者


●2010年6月17日以前に借入をした方
上記の法改正により、貸金業者はグレーゾーン金利を撤廃することとなりました。
出資法の改正が施行されたのは2010年6月18日であるため、2010年6月17日以前に借入を開始した方に関しては、グレーゾーン金利による過払い金が発生している可能性が高いため、返還請求をすることができる場合があります。

 

●借金を完済してから10年以内の場合
2010年6月17日以前に借入をしており、かつ借金を完済してから10年以内の方は過払い金の返還請求をすることができます。

過払い金請求の消滅時効は、最後に貸金業者と取引をしてから10年以内とされており、取引とは債務の返済のことを指します。

完済できていない場合であっても、10年以内に取引をしていたり、返済を途中でやめて放置している場合であっても過払い金の返還請求をすることができる可能性があります。

また、完済からすでに10年以上が経過してしまっている場合であっても、同じ貸金業者から再び借入をしており、完済から新たな借入までの間隔が短い場合には、2つの取引が連続しているとみなされて、過払い金請求をできる可能性があります。

 

◆過払い金返還請求ができる会社とできない会社
過払い金返還請求は、過去にグレーゾーン金利を適用していた貸金業者でなければ請求することができません。
グレーゾーン金利を利用していた代表的な貸金業者は以下のとおりです。
・アコム
・プロミス
・アイフル
・レイク
・シンキ
・ニコス
・CFJ
・セゾン
・オリコ
・セディナ
・イオン
・ジャックス
・JCB

一方で、次に紹介する貸金業者に関しては、出資法の改正前からグレーゾーン金利を適用していなかったため、過払い金が発生していない可能性があります。
・オリックス
・モビット
・キャッシュワン
・アットローン
・ダイレクトワン

また、グレーゾーン金利を設定していた貸金業者の中でも、2010年の法改正以前から金利を引き下げているところもあり、それぞれ時期がバラバラとなっています。

さらに倒産してしまっている貸金業者に対しても過払い金の返還請求をすることができません。
倒産してしまった貸金業者の例は、以下の通りとなっています。
・武富士
・栄光
・SFコーポレーション
・アエル
・丸和商事
・クラヴィス

もっとも、会社が吸収合併されているような場合には、過払い金請求をすることが可能な場合もあります。
アコムやレイクなどの有名な貸金業者に関しては、メガバンクの子会社化によって存続をしており、今でも返還請求が可能となっています。

 

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